現役移動式クレーンオペが教える吊荷の重心の合わせ方 その2

クレーン操作ネタ

前回までのクレーンオペさんのブログ

 

 

クレーンに対して吊り荷が”横”を向いている状態での重心の合わせ方について説明しました。

 

今回は、クレーンに対して吊り荷が”縦”を向いているパターンでの重心の合わせ方について説明します。

 

前回よりも前後のズレが分かりやすいと思います…

 

あ…
コレも師匠からの教えなんですけどもね

(´∀`;A

運転席から見て…

こんな感じだったら…
左右のズレって旋回操作で合わせやすいハズです。

旋回操作で吊ワイヤーの張り具合を均等にしてあげればいいんですね。

問題は前後のズレ。


上の図で注目してほしいのが…

・手前側の”玉掛ワイヤー”が張っていて、奥側の”玉掛ワイヤー”がたるんでいる。

・クレーンの補巻きワイヤーが斜めになっている。

この2点です。

 

という事は…

 

吊り荷の重心位置よりもフック~トップシーブが奥側にズレている状態

 

って事になります。

 

このまま巻き上げたらどうなるかと言うと…

 

図の奥側、玉掛ワイヤーのたるんでいる方向に振れます。

 

テポドン発射ァ!!

的な感じでね…

 

逆に…

・手前側の玉掛ワイヤーがたるんでいて、奥側の玉掛ワイヤーが張っている状態
・クレーンの補巻きワイヤーが重心より手前側に来ている場合

上記の状態で巻き上げたら…

 

運転席に向かって
テポドン発射ァ!!
って事になります。

 

えぇ。

自爆ですよ。

 

この場合でも、前回と同様に”玉掛ワイヤー”の張り具合を同じにしてやるんです。

起こし&巻き下げの水平移動で玉掛ワイヤーの張り具合を同じにすると…

後はクレーンのワイヤーの確認とブームのたわみの考慮を忘れずに…

 

この様に…

 

同じ長さの玉掛ワイヤーのたるみ具合を判断材料にして、重心付近にフックを持っていく事ができます。

 

今回の例題の様に…

 

・吊り荷の重心が真ん中である

・玉掛ワイヤーが同じ長さで、吊り荷の両端に掛かっている

 

って場合に有効です。

 

重心攻められるようになっても、ゲームセンターのUFOキャッチャーって上手くいかないんだよなぁ…(‘・c_・` ;)

 

初心者オペさんに向けて、お役立ちリンク集をまとめてみました!!

是非ご覧あれ!!

 

コメント

  1. Slide Away より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > お疲れ様です♪( ´▽`)
    > 縦のズレは遠くなる程本当に難しいデスね~(^_^;)
    > ひまごまで出してるとブームのたわみが( ̄◇ ̄;)
    そこまでたわむか!?
    って感じっすからね(( ゜C_゜;))
    ATF160Tでフルブーム60mで7t吊るとき…
    起こしのみで地切りました…
    > ある程度センターを出して作業半径を確認して、後はその作業半径がずれない様に巻き上げとブームの起伏で調整するのが一番楽ですね\(^o^)/
    > あと先輩が教えてくれたのは「キンタマの角度でわかるようになれ!」って言われました(^_^;)
    > わかるようになるまで結構かかりましたねσ(^_^;)
    ナカナカ難しいですよねぇ
    距離感、角度等々の感覚を掴むまでって…
    > 今日、鉄道講習に行ってきたんですが、この間東北で100tオルターが転倒したらしいです(^_^;)
    > 原因はウエイトを付けた状態でアウトリガーをその場張り出しでブームを起こして旋回したら後ろに転倒したらしいですΣ(゚д゚lll)
    > オペさんは25才だったみたいです(^◇^;)
    たしかAR160って足張らずに(ウエイト未装着だったっけな…?)旋回できた様な気が…!?
    コベルコの120tだったっけな…
    アレもウエイト未装着で、足張らずで敷き鉄板敷いてるの見たけど…
    やっぱりウエイト装着でその場張出って厳しかったんすかね…?
    何度かウエイト装着でその場張出でやった事があったからやったんでしょうけどね(( ゜C_゜;))
    お互い気を付けましょうね!!

  2. Slide Away より:

    SECRET: 0
    PASS: 74be16979710d4c4e7c6647856088456
    > 僕の作業の中でこの手の神経を使う一番多い事例は
    > 敷き鉄板の吊り上げですかねぇ。下手に重心狂わせると
    > 地面の上で「いやぁ~ん」って鉄板も回り出しますしねぇ。
    フックと鉄板が逆に動いたりするんすよね(´∀`;A
    ブリンブリン!!
    みたいな(笑)
    > 地味に重いからブームも結構たわみますし。
    > 仰るとおり旋回方向は先に合わせておいて、後は巻きながら
    > 吊った瞬間のフォローが起か伏か目を真っ赤にして見つめてます。
    式鉄板が運転席から見て、横を向いていたら…
    フックを玉掛するところの真上に持って行って、距離計を見てそこから2m位(式鉄板の幅)を目安に倒しか起こしか判断して巻きます(^-^)v
    > 総入れ歯!じゃなくてそう言えば、
    > 吊ってみたところ重心が悪くて荷が傾いて玉掛け直しの時に何回も
    > 「いや、そっちじゃないでしょ?」って職人さん、いません?
    います(笑)
    どんどん重心から離れていくパターン( ´∀`)

  3. こまる より:

    SECRET: 0
    PASS: 6daff76cf615e778d62f132d5fa163cf
    お疲れ様です♪( ´▽`)
    縦のズレは遠くなる程本当に難しいデスね~(^_^;)
    ひまごまで出してるとブームのたわみが( ̄◇ ̄;)
    ある程度センターを出して作業半径を確認して、後はその作業半径がずれない様に巻き上げとブームの起伏で調整するのが一番楽ですね\(^o^)/
    あと先輩が教えてくれたのは「キンタマの角度でわかるようになれ!」って言われました(^_^;)
    わかるようになるまで結構かかりましたねσ(^_^;)
    今日、鉄道講習に行ってきたんですが、この間東北で100tオルターが転倒したらしいです(^_^;)
    原因はウエイトを付けた状態でアウトリガーをその場張り出しでブームを起こして旋回したら後ろに転倒したらしいですΣ(゚д゚lll)
    オペさんは25才だったみたいです(^◇^;)

  4. やまき より:

    SECRET: 0
    PASS: 3777d1f8a0516b33c1d1bd44fee8957f
    僕の作業の中でこの手の神経を使う一番多い事例は
    敷き鉄板の吊り上げですかねぇ。下手に重心狂わせると
    地面の上で「いやぁ~ん」って鉄板も回り出しますしねぇ。
    地味に重いからブームも結構たわみますし。
    仰るとおり旋回方向は先に合わせておいて、後は巻きながら
    吊った瞬間のフォローが起か伏か目を真っ赤にして見つめてます。
    総入れ歯!じゃなくてそう言えば、
    吊ってみたところ重心が悪くて荷が傾いて玉掛け直しの時に何回も
    「いや、そっちじゃないでしょ?」って職人さん、いません?

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